インターネット利用による英語TおよびUの実施内容

青森県立三沢商業高等学校
教諭 野 田 欣 一

<目次> 1 実施期間 / 2 実施クラス / 3 実施時間
       4 実施内容  
             (1) 2年次実施内容
                 @インターネットキーワード / ABフリーメールに登録する / 
                 CDEメールの受信と返信 /
                 F検索練習
             (2) 3年次1・2学期実施内容
                 @サイバーリサーチとは? / Aロバートさんの出身校を訪ねよう / 
                 B日本とカナダの校則比較 /
                 C他の英語圏の高校の校則と本校の校則との比較
             (3) 3年次2・3学期実施内容
                 @DAVE'S ESL CAFE ON THE WEB とは? / 
                 AWEB辞書を利用しよう /
                 BDAVE'S ESL CAFE の概要を知ろう / 
                 CTODAY IN HISTORYとQUIZZESに挑戦 /
                 DEDISCUSSION FORUMを利用して意見を交換しよう
       5 インターネットを使用した英語授業についての評価
       @インターネットを利用することの利点
       Aインターネット利用についての生徒の感想から
       B英文メール交換をすることの利点
       C英文メール交換についての生徒の感想から
     
6 インターネット利用の英語授業の成立条件、そして今後の課題


 実施期間:平成10年9月〜平成12年1月

2 実施クラス
:平成9年度入学生の情報処理科1クラス(2〜3年次)および
          平成9年度入学生の商業科1クラス(3年次)

3 実施時間:2年次では2学期から週3単位の英語Tのうち1単位を充て、3年次では1
      学期から3学期まで週4単位の英語Uのうち1単位を充てた。

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4 実施内容(情報処理科の内容)
      ※商業科では、情報処理科が2年次に行った内容を
3年次で行った。
(1) 2年次:自主教材「英語T(2年)英語学習課題(インターネットを使って英語を好きになろう)」を使用<2学期>
第1回 インターネットのキーワード(1時間)
第2回 <実習1>Hotmailに登録する (1時間)
第3回 <実習2>Hotmailにアドレスを登録する (1時間) 
※Hotmailは今は日本語も使えるようになっているので、現在ではTitchmarsh.comというサイトを使用させている。

→教材例1参照

第4回 <実習3>野田宛にメールを送る (1時間)

→教材例2参

第5回 <実習4>メールの受信と返信 (1時間)
第6回 <実習5>ALTのRob先生にメールを送る(1時間)

→ロバート先生とのEメール交換例

第7回 <実習6>ディカプリオとブラッドピットについて検索しよう (1時間)
→指導案参照

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(2) 3年次:自主教材「英語U(3年)インターネット英語学習課題(Cyber-space Research 入門)」を使用<1・2学期>
第1回 Cyber-space Research とは?
Search Engine 比較(YahooAlta Vista、そしてgoo

→教材例3参

第2回 Rob先生の卒業した高校を訪ねよう!
カナダRossland Secondary Schoolのホームページを使って
第3回 日本とカナダの校則を比較しよう
カナダRossland Secondary Schoolのホームページを使って

→教材例4参

第4回 他の英語圏の高等学校のホームページを検索しよう
校則や学習方法の比較

→教材例4<報告課題>参

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(3) 3年次:自主教材「英語U(3年)インターネット英語学習課題(DAVE’S ESL CAFE ON THE WEBで学ぶ)」を使用<2・3学期>
第1回 DAVE’S ESL CAFE ON THE WEBについて
どういうサイト?どんなページがある?

→教材例5参

第2回 ウェブ辞書の利用について
EXCEED 英和辞典(http://goo.ne.jp)と英辞郎 on the Webhttp://www.alc.co.jp/dic)の利用

→教材例6参

第3回 DAVE’S ESL CAFE ON THE WEBで学ぼう
@  Today in History
AQuizzes
B Discussion Forums
CChat Central
D Hint-of-the-Dayの概要

→教材例7参

第4回 Today in HistoryQuizzesに挑戦
第5回 Discussion Forums(1)
意見交換の前に「ネチケット」について学習しよう(http://www.joho-edu.net/を利用)

→教材例8参

第6回 Discussion Forums (2)
掲示板に自分の意見を投稿してESLを学んでいる世界中の人達と意見交換してみよう

→教材例9(報告課題)参

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     インターネットを使用した英語授業についての評価
(1)インターネットを使用した英語の授業では、次のような利点がある。
@ インターネット上の莫大な情報の中から、必要な情報を検索する方法を学ぶことによって、自分にとって本当に必要な情報を積極的に自分で収集することができるようになり、多方面に利用できる。
A 英語が不得意な生徒も、興味ある話題について知りたいという欲求に任せて、わからない英単語を辞書を片手に読み進めようとするので、単語を知らず知らずのうちに覚えることができる。

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(2) 2年次に行った授業に関する生徒の感想
! ディカプリオやブラッドピットについて調べました。分野別検索では一向に見つけることができませんでしたが、キーワード検索ではすぐ見つけられました。検索をするのには、いろいろな知識を持っているほうが有利だと思いました。
! 辞書を片手に探すのは大変だと思いました。単語力ですね、やっぱり。
! 情報検索は楽しかった。自分の趣味や興味のあることを調べていくのはいい。俳優の名前のスペルがわからなかったので結構大変だった。
! 情報検索を使えば、たくさんの知識を学べるし、単語も知らず知らずにわかっていくような気がします。
! 情報をいろいろな角度から捜すことができること知った。報告課題は時間がなくて提出できなかったので、もっと時間が欲しかった。
! 報告課題をEメールで提出するのは、さらに英文を付け加えなければならないこともあり、難しかった。
! 辞書を引きながら理解するのは面倒だけど、人に聞くより覚えるのかもしれない。
! 今度は自分の探したい情報を自由に捜すことをしてみたい。
! レポートはちゃんと単語を辞書で調べたりしていいものが作れたと思う。

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(3)     生徒と担当教諭(野田)や三沢高等学校のALT(Rob先生)との交流では、次のようなメリットがある。
@    場面:外国語(用紙を配布して、それに何らかのテーマで英文のエッセイを書くような課題と違って、まるでチャットをしているように英文を書く。文法・語法的に間違いも多いが、生き生きとした英文を書いているように思う。
A    自分で積極的にテーマを見つけて英文を書こうとする意欲が見られる。英文を書くことに対して、抵抗感が軽減されているようだ。自分が表現したいことを、手元の辞書やネット上の辞書サイトを利用して検索することで、英語の力をつけることができる。
B    特にRobert先生からの返信に対しては、感激したというコメントを送ってくれた生徒が何人もいて、自分の発進した英語が理解してもらい、まだあっていないRobert先生と早く会いたいという生徒が何人もいた。

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(4) 2年次に行った授業に関する生徒の感想
! 不安だったが、Hotmailに登録できたときはうれしかった。何度か野田先生やロバート先生とメール交換をしたが、文の書き方や文法の使い方にてこずって1つ書くのにもかなり時間がかかってしまうことが多かった。
! 登録するまでに時間がかかりすぎた。
! 英語の文章を作るのは難しかった。単語の使い方や意味を自分ではわかっていたつもりでも実際違っていることもあった。
! 全部英文を自分でやらなくちゃ行けなかったので英語が苦手な私なのでいやだった。でも辞書を引いて何とかがんばってやっていたら楽しくなってきました。
! ロバートさんとは授業ではまだ会ったことはないのに、インターネットでもう知り合えているから早く会ってみたいです。
! 書けばちゃんと返信してくれるのがなぜかうれしかった。
! ただ普通に英文を書いて先生に提出するより楽しいと思った。Wordの方で文書作成すると間違いを線や赤で教えてくれるのでわかりやすかった。いつもは辞書を引くこともなかったけれで、単語を調べることが楽しく感じた。特に自分のメッセージがきちんと理解できたという返事が返ってくることがうれしかった。
! いきなり英語からやるのは難しかった。
! 初めての体験だったので操作に手間取った。
! コンピュータを通じて、遠くの人とも会話をできるということに今日の情報化社会のすごさを感じた。
! 何度もメールを送ったのに返事がこなくて楽しくなかった。アドレスが間違っていたことが後で判明したが、もっと早くそれがわかっていれば楽しくできたのにと思う。登録するときはゆっくりと慎重にやらねばならぬというのが教訓です。
! Hotmailの登録は面倒なので、EメールをするだけならOutlookのほうが簡単だと思った。
! 野田先生にEメールを送ると間違った文法を指摘してくれたりしたのでとても勉強になった。ロバート先生との交換は、外国人との交換ということで緊張したけど、とても楽しかった。

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     インターネット利用の英語授業の成立条件、そして今後の課題
本校では、平成9年度入学生の2クラスに対して、インターネットを利用した英語授業を行うことができた。2年生の2学期から導入したが、それまでには情報処理の授業などで、ワードやエクセルの使用法などを学んでいるから、コンピュータを扱う技術的な面はほとんど心配は要らず、すぐにインターネット利用の授業が可能であったからである。また、平成10年8月から、プロ室の40台のパソコンがインターネットを使用できるという環境になったことにより、こうした授業を行うことが可能となった。このような前提がなければ、インターネットを利用した英語授業を十分には行えなかった。
さらに、英語科教師のコンピュータ・リテラシーとこうした学習法に対する関心がなくてはならない。職業高校での英語授業は3単位または4単位だから、そのうちの1単位を割いて行うことには勇気が要る。幸いにして、本校では他の英語科の教師から理解を得られて実施できた。
インターネット利用による英語授業を行おうとすれば、上記の条件が整っていさえすれば、今後いくらでも展開できる。サーバースペースには英語という言語(それもオーセンティックな英語)は無尽蔵にある。それを利用しない手はない。まだ始まったばかりのインターネット使用による英語教育を、担当教師がさまざまな工夫をする中で、蓄積していきたいものである。

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